戦力投射能力 2015 1 25

 日本は、オバマ大統領が「世界の警察官をやめる」と言った瞬間から、
戦力投射能力を考えるべきだったのです。
 にもかかわらず、日本人は、「平和ボケ」をしているから、
激変する世界情勢に全く追いついていないのです。

2015年1月24日の産経ニュースWeb版には、このような記事があります。

「対処法は3通りしかない」 英国際戦略研究所(IISS)のベン・バリー上級研究員

 イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」は、
日本政府が中東地域に約束した非軍事支援の総額と同じ2億ドルの身代金支払いを突きつけた。
米国主導の有志連合による軍事作戦に加わらない日本を狙ったのはなぜか。
 それを理解するには、「イスラム国」の本質を知る必要がある。
「イスラム国」は、略奪したり盗んだりした石油や美術品の密売のほか、
人身売買や恐喝など、ありとあらゆる犯罪でビジネスモデルを築く政治・経済集団だ。
 いずれにしても対処法は3通りしかない。
 まずは交渉で身代金の額を決めて秘密裏に支払い、人質解放を目指す方法だ。
身代金の支払いについて言えば、今回の人質は解放されても、
また次の日本人が狙われることになろう。
巨額の身代金を、国が税金で支払っていいのかという問題も出てくる。
 次には特殊部隊を持つ国に人質の奪還を依頼する方法だ。
2億ドルが、さらなるテロの資金に回ることを考えれば、危険を承知で請け負う国はあるかもしれない。
 そして最後は、自国部隊による奪還だ。
こうした厳しい現実の中で、
日本は、自国民がテロリストの人質となった際に、
国外でも特殊部隊を運用できるよう、今こそ法改正をすべきではないか。
強固な民主国家は、国民を救出する独自の手段と選択肢を持つべきだからだ。
(引用、以上)

8800億円の請求書 2014 11 30

書名 アメリカはいつまで超大国でいられるか
著者 加藤 英明  祥伝社新書

 アメリカ人が、著者に、こう尋ねた。
「アメリカが中東の石油を必要としなくなったら、
今は、ペルシャ湾の自由航行を護るために、
第五艦隊を貼り付けているが、撤収することになるね。
年間80億ドル(約8800億円)も、かかっている。
 アメリカが第五艦隊を引き揚げたら、
日本が、その後を引き受けてくれるかね?」
(以上、引用)
 アメリカでは、時々、国防長官の交代がありますが、
誰が次の国防長官になっても、
国防予算をどう削減するかが、重要な仕事です。
 一方、アメリカでは、シェール革命により、
世界最大の「産油国」になることが有力視されています。
 さあ、日本は、どうする。
海上自衛隊の大艦隊をペルシャ湾に駐留させるのか。
それとも、毎年、必要経費をアメリカに支払うのか。
 もちろん、サウジアラビアも、
アメリカが第五艦隊を引き揚げたら、大いに困ることになるでしょう。
 なにしろ、ペルシャ湾を挟んで、
中東の軍事大国であるイランと対立しているからです。
サウジアラビアは、人口が少ないので、
どう頑張っても、軍事大国になることはできません。
 もちろん、ひとつだけ方法があります。
核兵器を開発しているイランと同じように、
サウジアラビアも、核兵器を開発するか買うという方法があります。
 ただし、核兵器を開発するにしても、買うにしても、
ハードルが高いものとなります。
 そうなると、サウジアラビアと日本は、
ペルシャ湾をめぐって、お互いに軍事同盟を必要とする国になりますか。
 アメリカは、シェール革命がなくても、
「あんな危険なところから引き揚げたい」というのが深層心理でしょう。
 アメリカは、キリスト教国です。
聖書の最終章には、恐ろしいことが書いてあります。
どう読んでも、人類にとって「最終的な戦争」は中東で起こると読めます。
こうした聖書を子供の頃から読み聞かされてきたアメリカ人にとっては、
中東の石油を必要としなくなったら、早く引き揚げたい気分でしょう。
 Lexus-A時代を、日本は、どう生き残るのか。
「Lexus-A」とは、 東京大学准教授の池内恵氏が作った言葉です。
 これは、「League of Ex US Allies」の略であり、
日本語では、「元アメリカ同盟国連盟」だそうです。
サウジアラビア、トルコ、イスラエル、日本、さらに英国がメンバーらしい。
 おそらく、アメリカ本土が攻撃されない限り、
アメリカは動かないと考えておくべきでしょう。
それが、同盟国の、いや元同盟国の心得でしょう。
















































































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